歯垢と全身疾患
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歯周病の主な原因はであるプラーク(歯垢)は通常、
人間の口中に生息している細菌が原因で生成します。
歯の表面は普通、唾液に覆われていますが、ここに、ミュータンス
菌などの細菌が付着し、口の中に残った食べかすなどを分解する
ことで、プラークを生成しはじめます。
つまり、歯垢は垢ではなく、数億個の細菌の塊でなのです。
歯をみがかないで放置すると、2日もすれば歯肉炎が発症し、
1週間後には立派な歯周病になります。
さらに時間の経過と共に、プラークは
唾液中のカルシウムを取り込んで硬くなります。
この行程を繰り返し1週間もたてば、
プラークはもはや板状の歯石に!
こうなると完全に歯科医師の手にゆだねるしかありません。
およそ1週間程度の、できたての歯石は柔らかくて白っぽいチーズ
状のものですが、これをもし仮に数年放置すると、茶渋やニコチン、
鉄分などを取り込み、黒くて硬い物質へと変化します。
歯周ポケットを中心に、プラーク中の細菌が繁殖すると歯を失う
原因となるだけではなく、細菌が、唾液や血液に乗って、
身体全体に行き渡ることになります。
心臓や腎臓など、
他の臓器の疾患や糖尿病などを引き起こすおそれもあります。
さらにこれらの疾患は、逆に、歯周病の危険因子にもなりるのです。